2010年1月25日の本ブルグに、コルサコフ地区オホーツコエ村レスノエ集落の「樺太時代の南極探検家の慰霊碑」を掲載しましたが、その碑前にて、本日、白瀬南極探検隊100周年を記念するセレモニーが挙行されました。
セレモニーは、秋田県からサハリンを訪問したNPO法人代表4人が主催しましたが、本事務所のほか、ロシア外務省、サハリン州、コルサコフ地区、オホーツコエ村、在ユジノサハリンスク日本国総領事館、北海道サハリン事務所の代表者が参列しました。
普段は、オホーツコエ村レスノエ集落(往時の落帆村)」の人たちが、碑を大切に守っています。
式典では、この地から白瀬南極探検隊に参加したアイヌ民族二人と樺太犬60頭への黙祷や献花、日ロ両国の関係者の挨拶があり、改めて、日本とロシアの歴史的なつながりを感じました。
※この後の南極観測隊が、一時、稚内を犬の訓練基地にしたこともあって、稚内公園には樺太犬の像があるほか、毎年、稚内では8月の最初の土・日曜日に、南極祭が盛大に開催されます。
白瀬中尉率いる南極探検に参加したアイヌ民族二人は、山辺安之助(やまべ・やすのすけ)と花守信吉(はなもり・しんきち)で、探検隊が目的達成後、無事に帰還しています。
このとき遣わされた樺太犬(ライカ犬)60頭は、帰還時に26頭しか生存せず、さらに天候悪化等の事情により、連れ帰ることができたのは6頭だったといわれます。隊の活動を支えた犬達に多大な犠牲を強いた旅であり、白瀬中尉は、帰還後も犬達の行く末を案じていました。サハリンでは今も、南極に遣わされた犬たちを想う人が多いそうです。