サハリンの昆布工場

7月上旬、漁期前(準備中)のネベリスクとホルムスクの昆布生産工場へ視察に行ってきました。
毎年7月、稚内、利尻・礼文では、昆布の最高級品である利尻昆布漁の最盛期(9月末頃まで)を迎えます。
一方、サハリンでの昆布漁は、春先の海水温が日本に比べ低く昆布の生育が遅いことから、稚内より半月ほど遅い7月下旬から始まるとのことです。
また、日本では、採取、乾燥、裁断、選葉(選別)までの一連の作業を家内工業的に家族単位で行い出荷するのが一般的な生産工程ですが、ここサハリンでは一つの産業として工場での大量生産が行われています。
【ネベリスク】
工場は海岸から1、2キロ内陸にあり、採取した昆布はトラックで工場へ運ばれる。
写真左上から野外干場設備、屋内干場設備、左下から、大型ラジエターを用いた乾燥機、屋内干場設備。
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写真左上から、屋内干場設備、裁断機、左下から保管倉庫、かつては樺太昆布と呼ばれたであろうサハリン昆布。品質は利尻昆布に匹敵するという。
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【ホルムスク】
工場はホルムスク市街から数キロほど北へ行った海岸線に隣接してあり、ネベリスクの工場とは異なり、採取した昆布は岸辺から直接、工場内に運ばれる。
写真左上から、採取には日本と同型船舶を使用。採取された昆布は洗濯バサミに留められ、滑車付き大型乾燥棚と共に干場(天蓋付き)に吊るされる。
乾燥後は、乾燥棚に取り付けられたまま工場内に運ばれ、一連の作業が行われる。
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