超難関だったワニノからサハリンへの渡航手続きについてお伝えします。
その前に、往路でお伝えできなかったワニノの街をチョトだけご紹介。
地名ワニノは1874年にこの地を訪れた地質学者ヴァニナに由来。
港は奥深い入り江に建設された天然の良港で、そこを望む北側の斜面に市街地がある。
人口は1万7千人程。バム鉄道も通る極東ロシアの重要港湾都市。
往路同様、先ずは事前にダリ・トランス・サービス社(DTS)ワニノ支店へ出航時刻の確認と予約の電話を(ロシア語か英語が基本)。
だが、ロシア語も英語もアウトの場合は、直接港の検問所の係員等に身振り手振りで乗船希望を伝え、DTS社へ連絡してもらうしかない。
何故なら、困ったことにDTS社ワニノ支店は検問所から先、暫らく行った港湾敷地内にあるためだ。
住所:ワニノ市ジェレズノドロジナヤ通2
TEL/FAX:7-(42137)-65-0-35 携帯:8-914-758-74-49
出航予定は翌日の午前11時。朝8時30分、DTS社員と検問所の前で待ち合わせ。
社員に連れられ検問所右横の港湾通行許可局で入港許可書の発行手続き。
ところが、最初の申請では入港許可書が下りず!書類の記載ミスなのか? とにかく意味不明。
言われるまま、パスポート、車両登録書等をDTS社員へ預ける。チョッと不安。そして、社員は税関局へ。
やっとの事、理由が分らぬまま許可書が発行される。その間、1時間30分を要する。
流石に、言葉の壁の大きさを痛感。
2ヶ所の検問所を通過しDTS社にて乗船手続。支払いはルーブル。
※写真上は検問所の横にある税関局。写真下がDTS社ワニノ支店。
3つ目の検問所を通って乗船待機場へ。
ところが、有るはずのフェリーの姿は何処にも無く、到着が遅れているとの事。結局、到着は午後2時過ぎ。挙句の果てに、船内から貨車を引き出す機関車の手配が遅れたらしく、貨車は船内に残ったまま。
乗客は、とにかく待ち続けるしかない。
時間を持て余したロシアのトラック野郎に誘われプチ宴会。
午後4時半過ぎ、機関車が到着。宴会もお開きに。
出航は予定より7時間遅れの午後6時過ぎ。DTS社員との待ち合わせから9時間30分。
何より驚いたのは、文句も言わず黙って待ち続けたロシア人の忍耐強さ。決して日本人には真似のできない技?
帰りのフェリーで知り合ったイタリア人とドイツ人のライダーの二人。
二人とも、数日、ユジノサハリンスク滞在した後、日本を経由しオーストラリアを目指すとの事。
ユジノサハリンスク市内での宿泊と日本への渡航手続きをお手伝い。
稚内市サハリン事務所が入居するビル前で記念写真。
これで、大陸へのツーリングレポートはお終いです。
とにかく、何が起こるか分らないロシア。大陸へ渡るには時間的余裕と何が起きても動じない心の余裕が必要なようです。
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