冬よ、さようなら。サハリンのマースレニッツア!

マースレニッツアとは、ロシア古来の民衆の祭りとロシア正教の祭りとを融合させた春の訪れを祝うお祭りで、ロシア正教の大斎期に入る直前の一週間がその期間。
今年は2月16日から22日がその期間で、最終日には冬を追い出すため、冬を象徴するとされる女性の藁人形を燃やし、ロシア風クレープのブリヌイを焼いて食べるのがその習わしです。

高さ数メートルの藁人形
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会場となったガガーリン公園に集まった市民とブリヌイを販売する露店
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アンサンブルのステージと子供たちの笑い声が絶えない各種ゲーム
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春近し? ユジノサハリンスク

先週と打って変わって、今週日中の気温がプラスになる日が続いています。
その陽気で、街中は雪解け水で水たまりだらけ。
車が跳ね上げる泥水が気になります。
しかし、足元ばかりに注意を払っていてもいけません。
この時期、最も気をつけなければならないのは、屋根からの落氷。
自分の身は自分で守る。これがロシアでの鉄則です。
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ユジノサハリンスクの霞む街並み

昨朝のユジノサハリンスク。郊外では久しぶりにマイナス20度まで冷え込んだ様子。
こんな日、決まって街中は無風状態。排気ガスと生活霧で霞んで見えます。
そのためでしょうか、通勤途中に咳が止まりません。
ユジノサハリンスクはロシアでも有数の呼吸器疾患の多発地帯。
ここ、冬の朝のユジノサハリンスクだけは、サハリンの雄大な大自然とは無縁の様です。
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ロシア杯スノーボード選手権 in サハリン

先の6日、7日、ロシア国内のトップボーダーで競うロシア杯スノーボード選手権が、ユジノサハリンスクのゴロドゥハスキー場で開催された。
晴天に恵まれた土曜日(7日)、散歩がてら会場を訪れてみてビックリ!
何故か、観客がパラパラ疎ら・・・?
聞いたところでは、スノーボードはロシア国内ではまだまだマイナースポーツ。
多くの市民は、ゴロニーヴォツク・ボズドゥ(山の空気)スキー場へスキーを滑りに行っているのだとか。
それでも、選手たちは優勝賞金35,000ルーブルの獲得を目指し、熱い戦いを繰り広げていた。
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ユジノサハリンスクから、ス・ノービム・ゴドム(新年、あけましておめでとうございます)!

「С Новым Годом」新年、あけましておめでとうございます。
2015年、日本・ロシア両国にとって良い年でありますように。

午前0時を迎える少し前、テレビではプーチン大統領の演説が始まり、年明けとともに各家庭ではシャンパンでの乾杯と国歌斉唱?
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午前1時、氷点下18度の凍える寒さの中、市役所前広場には新年を祝う約6000名の市民が詰めかけた。
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写真左上から、新年の挨拶をするユジノサハリンスク市長。馬から羊へバトンタッチ。
ロシアアンサンブルのステージ。新年を祝う花火。
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日中、広場の一角に造られたスケートリンクで遊ぶ親子連れの様子。
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posted by ブログ担当 at 12:19Comment(0)その他

イルミネーションの季節到来

今年もユジノサハリンスクではこの季節の夜を彩るにイルミネーションの点灯が始まった。
一年を通して最も色鮮やかな夜の到来です。
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街中各所にで輝くイルミネーションのモニュメント
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ユジノサハリンスクの白い悪魔?

日本各地に大きな被害をもたらした爆弾低気圧。
ここユジノサハリンスクでも16日夜半から18日にかけて猛烈な暴風雪が街を襲撃!・・・?
その影響で17日未明には通信を除く全てのライフラインが20時間ほど完全ストップ。
いつもの事ながら、冷凍庫に貯蔵してある食材(日本から運んできた)の鮮度の事が気になったのは私だけなのでしょうか?
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轍に填まりスタックする車(19日朝アパート前)と、その夜やっと始まった除雪作業
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posted by ブログ担当 at 23:02Comment(0)その他

サハリンは大陸へのゲートウェイ(ユーラシア大陸への渡り方 2014年8月)第7回

今回のレポートもいよいよ最終回。
超難関だったワニノからサハリンへの渡航手続きについてお伝えします。
その前に、往路でお伝えできなかったワニノの街をチョトだけご紹介。
地名ワニノは1874年にこの地を訪れた地質学者ヴァニナに由来。
港は奥深い入り江に建設された天然の良港で、そこを望む北側の斜面に市街地がある。
人口は1万7千人程。バム鉄道も通る極東ロシアの重要港湾都市。
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往路同様、先ずは事前にダリ・トランス・サービス社(DTS)ワニノ支店へ出航時刻の確認と予約の電話を(ロシア語か英語が基本)。
だが、ロシア語も英語もアウトの場合は、直接港の検問所の係員等に身振り手振りで乗船希望を伝え、DTS社へ連絡してもらうしかない。
何故なら、困ったことにDTS社ワニノ支店は検問所から先、暫らく行った港湾敷地内にあるためだ。
住所:ワニノ市ジェレズノドロジナヤ通2
TEL/FAX:7-(42137)-65-0-35  携帯:8-914-758-74-49
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出航予定は翌日の午前11時。朝8時30分、DTS社員と検問所の前で待ち合わせ。
社員に連れられ検問所右横の港湾通行許可局で入港許可書の発行手続き。
ところが、最初の申請では入港許可書が下りず!書類の記載ミスなのか? とにかく意味不明。
言われるまま、パスポート、車両登録書等をDTS社員へ預ける。チョッと不安。そして、社員は税関局へ。
やっとの事、理由が分らぬまま許可書が発行される。その間、1時間30分を要する。
流石に、言葉の壁の大きさを痛感。
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2ヶ所の検問所を通過しDTS社にて乗船手続。支払いはルーブル。
※写真上は検問所の横にある税関局。写真下がDTS社ワニノ支店。
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3つ目の検問所を通って乗船待機場へ。
ところが、有るはずのフェリーの姿は何処にも無く、到着が遅れているとの事。結局、到着は午後2時過ぎ。挙句の果てに、船内から貨車を引き出す機関車の手配が遅れたらしく、貨車は船内に残ったまま。
乗客は、とにかく待ち続けるしかない。
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時間を持て余したロシアのトラック野郎に誘われプチ宴会。
午後4時半過ぎ、機関車が到着。宴会もお開きに。
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出航は予定より7時間遅れの午後6時過ぎ。DTS社員との待ち合わせから9時間30分。
何より驚いたのは、文句も言わず黙って待ち続けたロシア人の忍耐強さ。決して日本人には真似のできない技?
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帰りのフェリーで知り合ったイタリア人とドイツ人のライダーの二人。
二人とも、数日、ユジノサハリンスク滞在した後、日本を経由しオーストラリアを目指すとの事。
ユジノサハリンスク市内での宿泊と日本への渡航手続きをお手伝い。
稚内市サハリン事務所が入居するビル前で記念写真。
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これで、大陸へのツーリングレポートはお終いです。
とにかく、何が起こるか分らないロシア。大陸へ渡るには時間的余裕と何が起きても動じない心の余裕が必要なようです。

サハリンは大陸へのゲートウェイ(ユーラシア大陸への渡り方 2014年8月)第6回

交通量も少なく天候にも恵まれ、午後5時にはハバロフスクへ到着。
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ここで、ハバロフスクをチョッとご紹介。
ハバロフスクは極東連邦管区本部が置かれているロシア極東部の中心都市。
人口は約58万人。燃料エネルギー、機械産業が盛ん。
気候は北方に位置する内陸性気候のため寒暖の差が著しく夏は30度、冬はマイナス40度近くまで下がる日もある。
また、旧市街はもとより、ビロビジャンを始め近郊にも数多くの観光地が点在する。
写真はハバロフスクの中心市街地の様子
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アムール川で短い夏を惜しむように楽しむ市民の姿。
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サハリンの知人に連絡。ハバロフスクのバイク仲間を紹介してもらいリアブレーキの修理。
ガレージを提供してくれたアルセニイと彼女のユリヤさん。二人と一緒に記念写真。
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サハリンは大陸へのゲートウェイ(ユーラシア大陸への渡り方 2014年8月)第5回

ワニノから約350㎞、リドガに到着。ハバロフスク左214㎞の標識。
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リドガはハバロフスクとコムソモリスク・ナ・アムーレの中間に位置する小さな集落。
交差点を起点に、ハバロフスクとコムソモリスク・ナ・アムーレ方向に、それぞれガソリンスタンド有り。
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リドガ~ハバロフスク間に数か所ほど突然現れる数百メートルのダート。
聞くところによると、昨年のアムール川の大洪水で道が流された区間との事。
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快適とは云えないまでも、リドガ~ハバロフスク間は概ね100%が舗装路。
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アムール川流域のガッシ湖とシンジンスコエ湖。両湖ともアムール川の中州の形成によって流域から分断されてできた湖のよう。ネットでも検索できない湖だが日本の名ある湖程の大きさ。アムール川の大きさを改めて感じた瞬間だ。
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シンジンスコエ湖畔の集落マヤク。風光明媚で、GS、マガジン、カフェも有り。休憩には打ってつけの町。ハバロフスクまで後120km程。
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凍てつくロガトカ川

ユジノサハリンスクのド真ん中を流れるロガトカ川。
ここ最近の冷え込みで川面が凍結。まるで天然のスケートリンクの様。
残念なことですが、心無い市民による川への空き瓶等のポイ捨てがチラホラ目につきます。
ここ数年の著しいインフラ整備により頗る綺麗になった都市環境ですが、今一マナーが追いついていないのが現状のようです。
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薄氷の近くで川遊びする少年を発見!良い子は絶対に真似をしないで下さいね。
因みに、ロガトカは、『ぱちんこ(小石等を飛ばす道具)』という意味だそうです。
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写真撮影:30.11.2014

サハリンは大陸へのゲートウェイ(ユーラシア大陸への渡り方 2014年8月)第4回

翌朝7時、ハバロフスクへ向け出発。ホテルを出発して港沿いの道を数キロ進むと「リドガ 右345㎞」の標識が。
リドガまでガソリンスタンド無し。ガス欠に注意!筆者は形振り構わず、10Lタンクを背負っての走行を敢行(車両の更新時にビックタンク購入をケチったツケが今になって・・・)。
数十キロ進むとパッチワークの様な穴ボコ道路が十数キロに亘って出現。走行に注意。
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真っ直ぐに続く道と見果てぬ大地。この道がユーラシア大陸の最西端ロカ岬(約13500㎞)まで続いているかと思うと感慨深い。何時か必ず挑戦してみたいものだ。
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ワニノから約120㎞の地点の工事区間。急ピッチに進む舗装化。年内には間違いなく完成するだろう。
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ワニノから約180㎞の地点のドライブイン。車の修理も可能。この辺りは完成して間もない真新しい舗装路。
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ワニノから約190㎞の地点から始まるダート。
路面は岩石を敷き詰め転圧した超硬度な穴ぼこ路面。
振動でリアブレーキを固定するボルトが脱落。やむを得ずビニールテープで固定。
ついでに、背負ってきたタンクから給油。
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次回へ続く。

サハリンは大陸へのゲートウェイ(ユーラシア大陸への渡り方 2014年8月)第3回

愈々、ユーラシア大陸への上陸です。
下船後、先ずは港湾管理事務所(?)で下船手続き。下船証明書らしき書類を発行してもらう。
その後、3ヶ所のある検問所にて下船証明書を提示検閲後やっとの事で港外へ。
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ワニノ到着が夕刻以降の場合は、宿泊が必要(夜間走行は危険)。
そのため、宿泊は港出入り口近くのホテルワニノへ。
料金は一泊食事無しで3000~3500ルーブル程、少々割高。
ただし、フェリーの到着時刻が午前中の場合は、リドガ、ハバロフスクへ向かうことも可能だ。
日頃の行いがモノをいう?(運しだい)。
駐車場はホテル前の通りを左へ200m程の所に有る(1泊50ルーブル)。
また、その駐車場の向かい程にスーパーマーケット有り。夜間を除き営業。食事等も心配なし。
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【追加情報】
サハリン9客室料金(単位はルーブル)
甲板より上階:1人部屋(2730)、2人部屋(1825)、4人部屋(1680)。
同下階:4人部屋(1375)、8人部屋(1000)。
バイク積載:~200kg(4530)。

サハリンは大陸へのゲートウェイ(ユーラシア大陸への渡り方 2014年8月)第2回

前回、乗船手続に関して大事なことを一つお伝えするのを忘れていました。
一連の乗船手続に関し、全てロシア語か英語が基本です。基本的には日本語は通じません。
そのため、今年大陸へ渡った何名かの乗船手続を当事務所でお手伝いしたという事も有りました。
また、出航時刻は前日でなければ分らない(決まらない)ため、乗船まで何度もDTS本支社へ赴かなければならない事を覚悟しなければなりません。

さて、いよいよ乗船です。
港入口の検問所にて乗船のための一連の書類を検閲後、港内へ。
貨車、大型トラックと乗用車に続き、最後に二輪の積み込み。
船内へと続く貨車積み込み用の線路。その脇にはタイヤがすっぽり填まってしまう程の広い隙間が。慎重に乗船したいものだ。
バイクはトラックと乗用車のチョットしたスペースに駐車。固定することは一切なし。バイクが転倒してしまわないものかと大いに不安。
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車両の積み込み後、乗客は船体前方右横の乗船口から船内へ。
【サハリン-9】総トン数:9346t。速力:最大13ノット/平均9.1ノット。
客室は、甲板より上階:1人部屋(VIP)、2人部屋、4人部屋。同下階(窓無し):4人部屋、8人部屋。
因みに、上階2人部屋で片道6500ルーブル程(2輪車両込)。
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写真は上階2人部屋。簡易的なソファ、テーブル、イス、ロッカー、洗面台が完備。ベッドは上下2段。
シーツ、枕カバーは客室係の部屋まで受取りに行かなければならない。また翌朝には返却が必要(返却のためのサインを求められる)。
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船内にはシャワールーム、ランドリーが。有料で使用出来るらしい。
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食堂兼売店。乗船前に渡された軽食の引換券と軽食(写真下)。食事もできるが、メニューは全てロシア語。
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